2012-01-01から1年間の記事一覧

洒落怖Part232より「ばあちゃん」

なぜか、親戚の死に絡んで、不思議な目によく逢う。最初は、高校の学園祭の準備をしているときだった。 クラス対抗の行灯行列用に、角材の骨組みにカナヅチを振るっていると、グラウンドの木立の影に、誰か立ってこちらを見ているのに気づいた。 顔はよく見…

洒落怖Part219より「障子の向こう」

たしか、七歳か八歳の時のこと。夏休みに、田舎の祖母の家に泊まりに行った時のことだ。その日の夜は、祖母と一緒に仏壇のある部屋で寝た。そして不意に目が覚めてしまった。 なんだか喉も乾いたし、水を飲もうと布団から起き上がった。すると、障子の向こう…

洒落怖統合より「踏切」

私の家の近くに踏切があります。その踏切は頻繁に事故が起こります。すべて死亡事故です。 私が住んでいる間にも三件の死亡事故がありました。…洒落怖統合 - 踏切

洒落怖Part233より「ヒッチハイク」

今から7年ほど前の話になる。俺は大学を卒業したが、就職も決まっていない有様だった。 生来、追い詰められないと動かないタイプで(テストも一夜漬けタイプだ)、 「まぁ何とかなるだろう」とお気楽に自分に言い聞かせ、バイトを続けていた。そんなその年の…

洒落怖まとめ 不可解な話 Part74 より「正体不明機」

2001年12月23日午前0時過ぎ、グリーンランドのトゥーレ空軍基地の管制本部は、一 機の正体不明の飛行機がこの基地に向かっていることに気づいた。 レーダー管制官が 「未確認機接近! 緊急配備願います!」と、本部に緊急連絡を入れる。 外はものすごい雪が…

洒落怖Part80より「嗜好食」

ある日、友人から電話がかかってきた。犬を預かってほしいという。 里親が見つかるまで、という話だった。動物は好きだったので、承諾した。三匹の雑種の犬だった。かわいげがあった。しかし困った癖があった。 時折、人のことを甘噛みという程度ではなく強…

洒落怖Part202より「現像」

学生時代、俺は写真屋でアルバイトをしていた。 スーパーの中に併設されているような、簡易なサービスを提供する写真屋だ。個人的に興味があったので、店長に「心霊写真とかないんすか」と聞いたところ、店長は「ないねえ、それっぽいものは全部説明できるか…

洒落怖Part167より「ビデオ編集バイト」

ある結婚式場で、ビデオの編集のアルバイトをしています。エディウスというビデオ編集ソフトを使って、結婚式のビデオを編集します。 ある日、いつもと同じようにビデオを編集していると、ある場面で画面が一瞬うすぐらくなるのに気が付きました。 秒間三十…

洒落怖Part60より「猫好きのお姉さん」

子供の頃の嫌な思い出。よく遊びに行く公園があった。その公園にはいつもお姉さんがいた。若いお姉さんで、いつも公園の猫を相手に遊んでいた。 なんとはなしに話をするようになり、猫と一緒に遊ぶようになった。公園とは別のところで遊ぶこともあったから、…

洒落怖Part199より「折り詰め」

このあいだ、中華料理屋でラーメンを食べた時に妙なことがあった。ラーメンを食べ終わって、会計をしようとしたら、店主が「要らない」と言うんだ。 「今日でこのお店はおしまい。あなたが最後のお客さんだから、お代は要らない。これはお礼」 そういって、…

洒落怖Part21より「忘れられない葬儀」

今でも忘れられない、友人の葬儀の時の話。友人は首を吊って自殺してしまいました。発見者は彼女の母親。母親は娘の死を受け入れられず、三日三晩、遺体を抱いていたそうです。葬儀の時のことでした。読経が始まって十分ほどしたときに、あのことが起きまし…

洒落怖Part127より「屋上恐怖症」

高所恐怖症というのがありますが、私も恐怖症がありまして、それはいわば屋上恐怖症とでも言うもの。 その恐怖症を得てしまった原因をお話しようと思います。高校二年生の夏休みの時です。部活も勉強もしていない友人同士四人で集まって話をしていました。 …

洒落怖まとめ 2chまとめ東京伝説「腕の模様」

ああ。書いてたら当時の事をちょっと思い出してきた。 その頃は丸の内線沿いに住んでいて、結構奇妙な人を見かけたものだ。 その日、俺は新宿三丁目駅から新宿駅に続く地下道を歩いていた。 急いでいたので、早歩きで周りの人を追い抜きながら進んでいたら、…

洒落怖Part285より「逃げ場がない」

二十年ほど前、小学生だった時のこと。 自分の住んでいた地域で起きた出来事だ。その地区では小学校近辺を中心にボランティアが子供の下校時刻にパトロールをしていた。 ボランティアの人は黄色いタスキをかけ、一人小学校近くの交差点で旗を持ち、もう一人…

洒落怖Part162より「間違い電話」

電話機を買い替えた時のことです。買い換えるまでは黒電話だったのですが、新しい電話機は色々と機能が付いていて、これまでに着信のあった番号はディスプレイに表示されたりします。ある日、電話がかかってきました。ディスプレイには「ヒツウチ」とありま…

洒落怖まとめ 有名な怖い話をさらに怖くする より「よかったですね」

いつものようにバイト帰りに先輩の家に寄ってグダグダと馬鹿話をしていたのだが、ふと用事を思いだしたので家に帰る事にした。 「なんだ、もう帰るのか」 用事があるもんで。僕はそれだけを言うと近くにあったかばんをつかみ、先輩の家を出た。 先輩は一人暮…

洒落怖Part62より「生き埋め」

知人から聞いた話だ。その知人にはチンピラの友人がいて、そのチンピラはある暴力的組織の末端構成員だったそうだ。 知人と、そのチンピラとは、度々夜の街に繰り出して、めぼしい女性に声を掛けては連れ出して陵辱していたという。ある夜、知人は体調が悪か…

洒落怖Part120より「女並通り」

昔から旧いものには魂が宿るという。長い年月を経て魂を得たものは、九十九神とも付喪神とも呼ばれ、神のような妖怪のような信仰と僅かな恐怖の対象にされてきた。澁澤龍彦はそれを日本人の、旧いものに対する愛着と畏れの表れだと記している。 だが、本当に…

洒落怖Part271より「花」

免許を取り立てのころというのは意味もなく車に乗りたくなる。 若いと尚更、友達と一緒にドライブなどに出かけたくなるものだ。友達のT幸が、M衣を連れ出す口実として、皆でドライブに出かけようと言い出した。それで皆で遊びに行った。 その出先でこの世の…

洒落怖Part275より「隠し部屋」

小学生のころ、友達のあいだで探検がはやっていた。林や用水路、廃墟などを探しては皆で探検をした。 慣れてくると、子供ながらに凝り始め、服装は蚊や害虫を避けるために肌の露出の少ないものを、埃対策にマスクの着用を、はぐれたときのサインとして笛を、…

洒落怖Part168より「ざんげの値打ちもない」

カラオケに一人で行ったときの話。受付で機種を選ぶときに、希望の機種でなければすぐにお通しできるんですが、と言われたのだが、やっぱり希望の機種の方がいいので十五分ほど待った。待っている間にトイレに行った。そのときにトイレの前の部屋の中の様子…

洒落怖Part257より「きさらぎ駅」

長い話になるのですがよろしいでしょうか? 気のせいかもしれません。 通勤に使っている電車なのですが、先ほどから二十分ほどどこの駅にも止まりません。 駅は五分おきごとにあるはずなのですが。…洒落怖Part257 - きさらぎ駅

洒落怖Part231より「夢にいざなわれる」

彼には子供のころからよく見る夢があった。少しばかり洋風の家にいるという夢である。その家は二階建てである。 中学校に上がるころには、夢に見ると「ああまたか」と思うくらいには見慣れた夢であったという。彼にはとても仲のいい友人、Kがいた。Kとは何か…

洒落怖Part291より「障り」

作家、民俗学者として知られる山田野理夫氏の話。 或る春の朝、氏が起きると突然右膝が痛み出し、立つことも出来なくなった。 知り合いの鍼灸師を呼んで治療してもらったが、原因不明の痛みは治まらない。その前後、山田氏は不思議な夢を見るようになったと…

洒落怖Part289より「消えたペニス」

アメリカ合衆国、テキサス州で起きた事件。二十四歳の男性が、畑仕事中に立ち小便をしようとしたところ、自身のペニスが無くなっていることに気が付いた。 男性は、驚きの余りその場で失神してしまった。目が覚めて、ペニスが無いことを再確認した彼は、自殺…

洒落怖Part60より「勇者ノエ君と高周波薄っぺら男(?)」

子供の頃にノエ君というあだ名の変わった子供がいた。彼は山の生き物が大好きで、珍しい生き物を捕まえるためには手段を選ばなかった。 ヒラタクワガタを捕まえるために山火事を起こしたり、コウモリを集めるためと称して町の有線放送をジャックして奇怪な音…

洒落怖Part171より「三度ピエロ」

数日前に変な夢を見たんだ。小学校へ続く通学路を一人で歩いているんだけど、奇妙なくらい静かなんだよ。 田舎の学校に通っていたけど、いつも鳴いている虫の声とかが一切しない。 畑仕事をしているはずの爺さん婆さんも、誰もいないの。ふと視線を感じて振…

洒落怖Part283より「霧の夜」

自分が仕事をしている地域は、夜に霧が出ることが多い。その日の夜は深夜の二時頃に仕事が終わった。車を走らせて帰途に就いた。 ふと、忘れ物をしたことを思い出して、Uターンをしようと思った。Uターンが出来る位置まで車を下げると、そこに轢かれた狸の死…

洒落怖Part257より「トイレの鍵」

新しくアパートに引っ越してきたのだが、どうも妙だ。トイレに入ろうとすると、トイレの鍵が中から閉まっていることがある。 そのたびにマイナスドライバーで鍵を開けて入る。面倒くさいのだが、それ以上にどこかしら不気味だ。友人を部屋に呼んだときにその…

洒落怖Part9より「戸締まりはシッカリして下さい」

学生だった頃の話。八王子に住んでいた。学校の近くのアパートで一人暮らしをしていた。 その日は、友人と一緒に自分の部屋で酒を飲んでいた。何時間も下らない話で盛り上がり、十一時頃には寝入ってしまった。ふと、チャイムの音で目が覚めた。来客か、と慌…