2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

洒落怖Part169より「夢」

久しぶりにストーリー性のある夢を見た。真っ白な空が狭い公園をのっぺりと浮き上がらせていた。ここは知っている。うちの目の前の公園だ。私は誰か男の子の手を引いて談笑する母親たちに話しかけている。―よかったらお子さんのお世話をしましょうか? 私は…

洒落怖まとめ 山怖Part6より「奇妙な杉」

五、六年前くらいのことだろうか。その日も俺は、いつもよくいく近場の山へ登りに行った。ふと、今日は違うルートで遊びたいなと思い、道もついてない雑木林へと足を踏み入れた。ところが杉林が延々と続くだけで、一向に眺望は開けてこないし、歩きは辛いし…

洒落怖Part228より「事故原因」

私には歳の離れた兄がいます。兄は大手運送会社で所長をしており、日々忙しく暮らしているそうなのですが、 先日奇妙なことがあったと話してくれました。兄が切り盛りしているのは大きな支店です。なので、日々、色々な業者さんが行き交います。 そのうちの…

洒落怖まとめ 山怖 Part58より「倒木」

十和田湖温泉郷の奥に有名な蔦温泉の蔦七沼があります。 七つの沼のうち、赤沼だけがひとつ離れた高台にあり、若干山道を歩く必要があります。 何時の頃からか、この赤沼の沼尻には、白骨化した一本の奇妙な倒木が立っており、 その姿は湖面に二本足で起立す…

洒落怖Part289より「一人旅」

僕は旅行をしていた。 詳しくは言えないが、会社の有給休暇を消化するために一週間休みを取った。それで、一人旅をした。貧乏旅行だ。 できるだけ安く、できるだけ遠くに行きたいということが目的の、ぶらぶらした旅だった。 帰ったあとに精算をしてみたら、…

洒落怖Part76より「さくら池」

小学生だったときの話。通学路から少しはずれたところに、さくら池という、かなり大きい農業用水池があった。僕たちが住んでいた団地は、さくら池の先にあったから、下校のときはさくら池のほとりを通る近道を通って帰るのが常だった。 もちろん、学校は通学…

洒落怖Part75より「家に伝わる話」

僕の住んでいる土地は相当な田舎です。 だからなのか、各家庭にはそれぞれ家にまつわる怖い話があります。うちにはそういう物はないらしいと小さいころから思ってきたのですが、 そうではないということを昔に聞かされました。僕が小学校の高学年にあがった…

洒落怖Part300より「前倒し」

弟の友人の話だ。友人の実家は田舎にある古く大きな家で、家にまつわる奇妙な話も幾つかあったそうだ。ある夜のこと、家族みなで一階にいると、電話がかかってきた。 父の友人からの電話だった。今夜これから訪ねに行くという。この人は、一人旅が好きな人で…

洒落怖Part275より「同志葬」

先日、祖母が亡くなったときの話。祖母が住んでる地方はカルト宗教の信者が多くて、祖母も熱心な信者だった。祖母は苦労人で、貧乏で子沢山だったのに旦那が全く働かない人だったらしく、 一度家を手に入れても数ヶ月で手放さざるを得なくなったり、 それで…

洒落怖Part172より「歯形」

焼き鳥屋の親父から聞いた話だ。俺は居合わせたことがないのだが、近くに警察の寮があるらしく、 若い警官が連れ立って飲みに来る。その警官が話したことだそうである。自殺者が出たという報が入ると、真っ先に現場に入るのは制服の警察官たちだ。 警官たち…

洒落怖まとめ 東京伝説より「真夜中の少年」

数年前に友達とドライブに行ったときのこと。結構ふたりとも盛り上がっていて、帰るころには夜中の2時を回っていた。車も人も全く通らない道路を走っていると、前方に人影があった。道路のまんなかをフラフラと歩いている。最初は酔っ払いかとも思ったが、近…

洒落怖Part160より「ノイズの唇」

俺のばあちゃんの家は離島の奥深くにある。家から港まで車で六時間、そこから船で二時間をかけないとたどり着けない。そんな辺鄙な場所だったが、小学生の夏休みや冬休みの時に訪れるときは楽しみだった。今ではただ遠いとしか感じなくなってしまったけれど…

洒落怖まとめ 山怖Part58より「奇妙な子供」

祖母はずいぶん前にもう亡くなったが、広大な畑と山を持っていた。 小学生の時は夏休みと正月、年2回家族で会いに行っていて、そこで、その畑と裏の森で遊ぶのが毎回お決まりだった。四年生か五年生の冬だったと思う。 いつものように畑で遊ぶのにも飽きた俺…

洒落怖Part127より「北海道のヒグマ」

北海道という土地は昔から「ヒグマ」という問題を抱えている。本州の人間にはピンとこないのだろうが、北海道の山を歩き回るときは熊鈴は必須だし、クマスプレーという武器も重要なアイテムだ。クマはカナダやアメリカなど、外国の方が大量に生息しているイ…

洒落怖Part213より「英語地蔵」

ある墓地に、墓石に混じって地蔵のような石の像が四つある。「この地蔵には裏に英語がびっしりと彫ってある。わしらの曾祖父の時代からここにある。読める範囲で文字を読もうとしても、文字がはっきりとしていなかったりして判然としない。四体それぞれに英…

洒落怖まとめ 山怖 Part57より「毛むくじゃら」

小学生の時の話。うちの家は、あまり大きくはないんだけど、私有地として山を一つ持っている。その半分は、私と弟の遊び場になるように祖父お手製の遊具があったり、お花見ができるように桜を並べて植えてあったり、藤なんかも植えてあったりした。もう半分…

洒落怖Part237より「奇妙な動物」

二年前、岡山県のとあるところにキャンプに行った。男だけ五人の集まりで、昼は気楽に遊んでいたのだが、夜になると妙なことが起きた。茂みの方から獣のうなり声がするのだ。熊か、野犬か。そう思ったが、仲間が、人の顔を見たというので誰かの悪戯だと思っ…

洒落怖まとめ 山怖 Part1 より「背の高いおじさん」

子供のころ、家族で山に行ったことがある。山についたのはまだ朝方で、霧が辺りを覆っていた。僕は親の言い付けを守らず、一人で山中に歩き入り、当然のように迷子になってしまった。何時間歩き迷っただろうか。太陽はすでに頭の上にあり、お昼を食べ逃した…

洒落怖Part15より「神隠し」

僕の学校は怖いですよ。行方不明者の数が普通ではない。二十年くらい前から、男女合わせて十名くらいの者が行方不明になっています。それは「人食い教室」と呼ばれています。西側の校舎の三階にある教室です。特に奇妙なところもない教室です。しかし、先生…

洒落怖Part40より「指紋」

大学での友人S子が経験したことです。ある日、S子が自宅に戻ると部屋が荒らされていました。警察を呼んで調べてもらったのですが、その部屋からは犯人の指紋がひとつも見つかりませんでした。それどころか、誰の指紋も残っていませんでした。CDの一枚一枚、…

洒落怖Part160より「奇妙な構造の家」

俺の実家は兵庫の度田舎にある。近隣地区の八割方が血縁で繋がっており、うちは本家らしい。十年前、築八十年の家を改築した。詳しくは知らないが、建築士が言うには、家の構造が妙だったらしい。新しい家が完成して以来、色々と変なことが起こり始めた。低…

洒落怖Part178より「奇妙なプレゼント」

カナダのバンクーバーの郊外にある住宅地では、紅葉の季節になると玄関先にどんぐりが置かれているという。この奇妙なプレゼントが配られ始めたのは、三年前から。特に理由も無く突然始まったので、当時もニュースで話題になったが、最近の驚愕の発見で再び…

洒落怖まとめ 不可解な体験 Part80 より「発光体」

二十年にわたり、謎の発光体に三度、遭遇したことがあります。一度目は、確か1989年の12月頃。当時、自分は大阪で大学生をしていました。夜の十一時頃、アルバイトが終わり、先輩の車に乗せてもらって帰宅途中のときのこと。突如、前方上空にバシバシとスパ…

洒落怖Part244より「暗部」

心霊現象でもなんでもないんだけど、アルバイトで経験したことを一つ…。俺は知人の紹介で裁判所がらみのアルバイトをしていた。そのアルバイトというのは、団地に住んでいて何らかの理由で立ち退きを宣告された人の部屋の荷物を片付けて、きれいに掃除して明…

洒落怖まとめ 不可解な体験Part83 より「撃退」

俺の家は戦時中に完成して、けっこう古い。今、俺が使っている部屋は祖父と父が使っていた部屋だ。家の長男が代々、部屋を受け継いで使っているのだ。その部屋で祖父と父が同じような変なものに遭遇したという。…洒落怖まとめ 不可解な体験 - 撃退

洒落怖まとめ 怖い掲示板より 「バスの乗客」

生まれてこのかた記憶に残るような怖い体験をしたことがなかったのですが、このあいだ変わった体験をしました。その日はバスで学校から帰る予定でした。夜の七時五十分。道ばたにお爺さんが何かを待つようにして立っているのが目に留まりました。何をするで…

洒落怖Part226より「懐かしの山小屋」

俺はかなりのおばあちゃん子で、よく祖父母のいる実家に行っては近所の友達と遊んでいた。山を分け入って遊んでいたのだが、ある日、小さな小屋を見つけた。トタン屋根の葺かれた粗末な小屋だったが、雨風はしのげそうだった。中はそこそこ広かったんだけど…

洒落怖Part45より「しっぽ」

私の曾祖父が体験したことだ。私の曾祖父の名前をかりに正夫としておく。正夫は暇があれば山で猟をしていた。猟銃の腕前もなかなかのもので、地元では猟の名人としてそこそこ名が知れていたそうだ。五月のころ。猟犬を連れて正夫は山に猟に行った。しかし、…

洒落怖まとめ 山怖Part57 より「屋久島の神」

屋久島で臨御館系の仕事をしている元彼から聞いた話。元彼の叔父さんが現場の親方なんだけど、時々ふと手を止めて「いま神様が来るから知らん顔しろ」と言う。…洒落怖まとめ 山怖 Part57 - 屋久島の神

洒落怖Part189より「憑いてきた理由」

怖い話だったら一つあるよ。友達のAが同人の絵描きをしていて、俺はAの住んでるアパートにたまに遊びに行ってた。ある日のこと。ひさしぶりにAのアパートを訪ねた。もうひとりの友達、Bも一緒だった。それで、Aとはとりとめのない話をしていたんだけど、その…