洒落怖Part44より「白いくねくね」
小学校四年生のときのことだったか。親戚が主催する水泳教室に参加した。子供達を集めて夏期合宿をしにいくというので、それに付いていったのだ。
海辺の民宿に泊まって、海で泳いだり、魚を釣ったり、山を登ったり…。なかなか楽しくすごしていた。
しかし、最終日の前日は悪天候に見舞われた。海で泳ぐわけにはいかないという風だったので、子供達が部屋にみんなで集まり、適当に時間を潰していた。
俺はと言うと、海を見ていた。強風ですごい高さの波が押し寄せる、灰色をした海。
波打ち際を誰かが歩いているのが見えた。何?おもわず口に出して呟くと、六年生のKが、なになに、と言って海を見やった。…