洒落怖Part169より「Kの友達」


小学生のときのはなしだ。俺の住まいの近くは過疎が進んだ田舎だ。

学校が少ないものだから、町内の広い地域から児童生徒が町の中心にある小学校に通っていた。

時代として、変質者がどうの防犯ベルがどうの…ということはなかったが、児童生徒はたいてい、二、三人でまとまって登下校をしていた。

中にはそういうつながりのない生徒もいた。がそうだった。

ある日の学校でのこと。道徳の時間に先生が言った。

「最近、寄り道をして帰っている子がいるみたいですね」
「別に暗くならないうちは友達の家に寄っても構いません。ただし、暗くなるまえに家に帰ること」
「特に、危ないところには出入りをしないこと」

危ないところ?そこが引っかかった。その意味が分かったのは、が姿を消してからだった。…

洒落怖Part169 - Kの友達